2015年7月6日月曜日

【セミナー開催報告】国際協力「ザンビアにおける現職教員の職能成長に関する制度」

624日(水)にIDECの修士修了生であるベンソン・バンダ氏(ザンビア教育省国立科学センター長)が「ザンビアにおける現職教員の職能成長に関する制度」ついて発表しました。

ザンビアでは、基礎教育へのアクセス拡大に対する取り組みの結果、初等教育では90%を越える純就学率を達成しましたが、東南部アフリカ地域学力比較調査の結果(6年生の計算運用能力:参加14カ国中最下位)が示す通り学習達成度は低く、依然と教育の質に大きな課題を抱えています。このような状況下で、ザンビア教育省は教育制度の質と効果は教員の質に大きく左右されるという考えから、現職教員の職能成長に関する制度(SPRINTSchool Program of In-service for Term)の構築に取り組んできました。

本セミナーでバンダ氏は、上述のSPRIT制度についての調査の発表を行いました。具体的には、ザンビアにおける現職教員の職能成長に関するこれまでの政策の傾向や、本政策の特徴についてでした。また、今後、教室レベルでの教育の質に関わるデータを収集・分析し、最終的には、政策分析と教室レベルでの繋がりを研究することを予定しており、その際の調査手法を紹介されました。発表後は、参加者より、調査内容についてのコメントや、今後の調査手法に関する質問など活発な議論が繰り広げられました。